咳喘息の治療法・咳喘息の注意点・咳喘息と喘息との違いについて
咳喘息は、喘息と違ってゼーゼー、ヒューヒューと言う喘鳴も呼吸困難もなく、呼吸機能も正常ですが、乾いた咳が続き、明け方にひどくなるのが、代表的な症状です。
咳喘息は、咳が続くけど発熱などの症状はなく、風邪の後に続いておこることが多いので、「風邪がいつまでも治らない」と思い込みやすいのが、一つの特徴です。
咳喘息かなっと思ったときは、診断力のある医師に診ていただきましょう。
タバコの煙に反応して長引きやすくなりますので、喫煙は避けましょう。
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咳喘息の治療法は
咳喘息の治療法は喘息の治療法と基本的には同じで、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬(吸入薬)や抗アレルギー薬を使うことが一般的です。
確実な効果があると言われているのは吸入ステロイド薬ですが、良くなったと自分で判断してすぐに吸入ステロイド薬を止めてしまうとまた再発する可能性が高いために、かかりつけの医師に相談して数ヶ月は続けてみて、徐々に薬の量を減らしていくようにしてください。
咳喘息はそのまま何もしなくても自然に治ってしまうこともありますが、投薬などの治療をしているにも関わらず喘息に移行してしまい、再発を繰り返し重症化することもあります。
喘息に移行していない咳喘息の状態の時にしっかりとコントロールをして早く治したい疾患です。
そして咳喘息の治療法として忘れてはならない事は、薬による治療だけではなく、咳喘息がアレルギーが原因になっている可能性も高いために、毎日の部屋の掃除、週に数回の布団や枕など寝具の掃除などハウスダストを除去すること(環境改善)と、乾布摩擦や冷水と温水を交互に掛けることなどの鍛錬、原因と考えられる物質や習慣を止める、除去する(タバコ、激しい運動)などが挙げられます。
咳喘息は診察や検査ではなかなか見つかりにくい診断の比較的難しい疾患と言われています。
さらに最近は咳喘息の患者さんが増えているようですので、自分でおかしいなと思ったら内科の中でも呼吸器科やアレルギー科や耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。
咳喘息かなと疑うための項目は次のようなものが挙げられます。
原因がないのに咳が3週間以上続く。
風邪の後に続いて起こった咳の2〜3週間以上の継続。
冬だけや夏だけなど季節や気候とは関係なく咳が出る。
痰は殆ど出ない。
発熱は殆どない。
咳は夜間から明け方にかけてが多く、布団に入って体が温まると咳が出やすく、眠れないこともある。
呼吸困難(ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音を伴う)がない。
寒冷、タバコ、運動、会話などで咳き込む。
風邪薬・咳止めが効かないなどの場合は咳喘息を疑ってみてください。
咳喘息の注意点
咳喘息の注意点はまず喘息に移行することを防ぐということでしょう。
咳喘息の約30%ほどがいわゆる「喘息」に移行すると言われています。
咳喘息は喘息の一種であり仲間、前段階とも言われていますので、より症状が重く日常生活に不具合を生じる喘息に移行することを何としても防ぎたいところです。
咳喘息発症から早い時期にから吸入ステロイド薬などの治療を受けて咳喘息をコントロールして欲しいと思います。
しかし咳喘息は診察や検査ではなかなか見つかりにくい疾患の一つで、お医者さんでも診断をつけるのが難しい疾患だそうです。
3週間以上咳が続く場合などは咳喘息を疑ってあなたの咳の症状や特徴などを良く観察してかかりつけのお医者さんに詳しく話しが出来るように準備をしてから呼吸器内科、アレルギー科、耳鼻咽喉科などを受診してみてください。
咳喘息の治療法としては吸入ステロイド薬や気管支拡張薬や抗アレルギー薬などを使いますが、これらの中で特にステロイド薬の副作用には注意が必要です。
お医者さんにステロイド薬の使い方の説明、副作用に関してなどを良く聞いて使用法・容量を守ってください。
自分勝手な判断で薬の使用を止めると再発したり、そのことが原因で喘息に移行する場合もあります。
これは咳喘息の症状が消えてもまだ気管支などの炎症は続いていることがあるためです。
くれぐれも自己判断を避けてかかりつけのお医者さんの指示に従ってください。
また咳喘息の発作が続くことで肋骨骨折を起こす人もいるそうです。
単なる咳が続いているだけという認識ではなく、この咳喘息という疾患を正しく理解して対処法を実施してください。
またタバコを減らす、止めるなど生活習慣を改めたり、ハウスダストや花粉などをこまめに排除するために掃除を徹底する、部屋の換気をこまめにする、空気の汚れたところに長く滞在しない、アルコールを減らす、ストレス軽減のための工夫をする、激しい運動を避ける、大きな声で会話をしないなど自分で出来る咳喘息の対策もあります。
咳喘息と喘息との違い
咳喘息という病名を最近よく耳にしますが、従来の喘息とはどう違うのでしょうか。
そもそも喘息とは、呼吸するときにゼーゼー、ヒューヒューという音(喘鳴といいます)がする、息苦しい(呼吸困難)、タンを伴う咳が続くなどの症状が見られる病気です。
喘息発作時の気管支には、気管支平滑筋が収縮し気管支が狭くなる、気管支内部がむくんで狭くなる(粘膜浮腫)、タンの分泌が増える、などの変化が起こっていると考えられています。
これらの気管支の変化は長い間発作時にだけ生じると考えられていました。
しかしながら、近年の研究によりこれらの変化は正常な人でも起こっているが、喘息患者ではこれらの変化が起こりやすいことがわかってきています。
喘息患者におけるこれらの気管支の変化を起こりやすくしている原因が慢性的な気管支の炎症です。
これに対し、咳喘息では呼吸時の喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー音)や呼吸困難を伴わず、咳が慢性的に数週間から1年以上続くことが特徴です。
咳喘息は風邪を引いた後にかかりやすく、風邪が治った後も咳だけが数週間続くようであれば注意が必要です。
咳喘息は若い女性やアレルギー体質の人がかかりやすいようです。
また、咳喘息の咳は、タンを伴わない咳が出る、夜間から明け方にかけて咳が出やすい、タバコの煙や冷たい空気を吸うと咳が出やすいなどの特徴があります。
咳喘息は喘息の前段階と考えられており、約15%〜30%の咳喘息患者は喘息に移行すると考えられています。
咳喘息の診断は非常に難しく、比較的新しい病気のため知らない医者も少なくありません。
胸部レントゲンなどには異常が認められず、タンのない咳が数週間続き、気管支拡張薬が効けば咳喘息の可能性がかなり高いと考えられます。
喘鳴があったり、呼吸困難があれば咳喘息ではなく喘息と考えてよいでしょう。
他に異常がないのに3週間以上タンのない咳だけが続くようであれば、アレルギー科、呼吸器科や耳鼻科で受診することをお勧めします。